創業者・三谷登の思い＝都市部と郡部の交流促進を築く

「暮らしの情報社」を創業した三谷登は高知県長岡郡東豊永村（現大豊町）出身。終戦後の1945年10月、香川県高松飛行場通信部隊から復員。翌年2月、高知新聞社に入社。18年後に高知放送へ移り82年、59歳で同社専務を退職しました。労務畑一筋でしたが活動的で、誰もやらないことに挑戦する性格。「市民生活を楽しく、豊かにするために役立ちたい」と、募らせた思いを第２の人生で実行に移しました。

その思いを広く知っていただくために創刊したのが本紙「暮らしの情報」です。当初はB5判の白黒8ページでしたが、2週間に1度のハイペースで発行。広告の獲得に奔走する傍ら、特集記事にも力を入れ、ユニークなイベント企画を連発しました。

まず、土佐山田町（現香美市）のミカン園の木のオーナーを募集。続いて、郡部の空き家を夏休みに別荘として活用する参加者を募集。さらに、イモ畑のオーナーやキジ肉の産直宅配、茶摘みツアーなどを提案。「情報の双方向性」をうたって読者の参加を紙面で呼び掛け、その反響や成果も紙面で掲載。ミニコミ紙の機動力と自由さを生かしてファンを開拓していきました。第14号からは「市町村めぐり」も紙面に掲載し、現在も続いています。

そうした交流事業の積み重ねの中から市民のニーズを掘り起こし、91年には高知市吉田町に「ふるさとの店」をオープン。県内各地の生産者の協力を得て無農薬、有機、無添加の特産品を集め、高知市の消費者への提供をスタート。今日の「産直市」の形態をいち早く実現しました。その一方で高知市内で貸農園も始めるなど、当時としては先進的な取り組みを展開。貸農園は現在も継続しており、空きスペースが出た際には紙面で利用を呼び掛けています。

こうした行動の根底にあるのは、都市生活者と郡部生産者のタイアップ。前者には「命の洗濯」ができる有益な機会を提供し、後者には山海の知られざる魅力を発信するお手伝いをし、双方がより良い暮らしを享受する関係を築く、という信念でした。

その思いは2010年の三谷の死後、現在の経営陣が受け継いでいます。

編集方針と媒体特性＝イベント情報中心に一家で楽しめる内容

フリーペーパー「暮らしの情報」は現在、Ａ4判の8ページ構成。全ページカラーのミニ新聞です。発行日は毎月1日。1週間以内に高知市内の8万世帯へ手配りすることを基本としています。高知市の世帯数は2023年時点で約15万5000戸。おおよそ2軒に1軒の配布割合となっています。

内容は暮らしに役立つ広告と、イベント情報を主体とした記事。最大の特徴は、毎月、県内の自治体を1市町村ずつ1ページ特集で取り上げる「市町村めぐり」で、34カ月で１周します。また、フロントページでは、季節ごとに「お花見」、「花火大会」、「紅葉」スポットをひとまとめにして紹介。行楽の便利な情報として手元に保存していただき、特に県外から高知へ移り住んだご家庭には重宝がられております。最終ページには、県内釣り情報と、旬の食材を使った簡単レシピコーナー。また、21年秋からは高知新聞社のOB記者が加わり、コラムや連載を執筆。一家で楽しめる、小さいながらも盛りだくさんの内容となっています。

26年には発行500号の大きな節目を迎える予定です。ただ、本紙は1軒ごとの戸配が原則のため、街角の店頭などには置いておりません。高知市以外の方にはこれまで縁の薄い存在でした。「どこで手に入るのか」といった問い合わせもあり、ご不便をかけてきたのも事実です。そこで創業40年目が近付いたことを機にホームページを拡充。ウエブサイトでバックナンバーを閲覧できるようにしました。全国から紙面を読むことができるとともに、スマホやパソコンで手軽に過去から最新号まで目を通すことができます。広告価値がより高まり、読者およびスポンサーの皆さまに喜んでいただけるものと確信しております。

チラシ折り込み、単独ポスティングもOK

当社はチラシ広告の配布を事業の大きな柱として手掛けています。単独でのポスティング（高知市、その他の市町村）はもちろん、月刊紙「暮らしの情報」に折り込んでの配布（対象は高知市内だけ）もしています。また、高知市内を細かいエリアに区分。指定地域だけへの効率的配布も可能となっています。また、各エリアごとに担当の配布スタッフを配置し細やかな配布を行っています。どうぞお気軽にご利用下さい。

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